緊急

ライフラインが止まったときのために

災害によってライフライン(電力、ガス、水道、通信)が止まったとき、人工呼吸器に頼るこども達を守るために、どのような準備をしておけば良いのでしょうか?

【災害による停電】

地震、火災、洪水、雷、大規模な事故など、自然や人的災害によって、電力が停止することがあります。
停電になると、人工呼吸器は自動で内臓バッテリーに切り替わりますが、持続時間に限りがあります。

そのために日頃から、

●予備バッテリー(写真)をフルに充電して、呼吸器のそばに用意しておきます。

●車は人工呼吸器や吸引器の電源を取ることができ、シェルター(避難場所)になります。常にガソリンをフルにしておきます。 

●レサシテーターを人工呼吸器のそばに用意しておきます。
ライトを用意しておきます。(酸素ボンベを使用の場合、ライターやキャンドルの使用は禁物です。)

●防災グッズに、医療ケア物品(カテーテルやカニューレなど)をストックしておきます。手動吸引器(写真)を入れておくと安心です。

 

大規模な災害でライフラインの復旧のめどが立たないとき、こどもの容態、保護者(介護者)の容態、人工呼吸器や吸引器の状態、
天候などをみて、医療機関へ連絡、搬送します。
医療機関に連絡をする際、電話やインターネットがつながらないことが多いので、日頃から、地域のつながりを持つようにします。

●近くの消防署、電力会社に連絡をしておきます。
(人工呼吸器と酸素ボンベを使用していること、住所、連絡先、医療機関と主治医名、病名をお伝えしておくと、緊急時の対応が効率化します。) 

●近所、保健所(福祉センター)、訪問看護ステーション、医療機器メーカーにお話しておきます。 

●医療機関まで遠い場合、近くの病院、診療所にもお話しておきます。

災害伝言ダイヤル「171」の使用法を確認しておきます。

 

【メモ】

●停電が長期化しそうな場合、早めにその地域から離れ、ホテルや知人宅に避難することもひとつの方法です。(主治医へ要連絡)

●地震対策として、人工呼吸器はしっかりと固定し、倒れないようにします。また、人工呼吸器に落下しそうなもの、倒れてくるものがないようにします。

 

 

【断水】

人工呼吸器の加湿水はもちろん、経管栄養、胃ろう、ストーマなどをしている場合、きれいな水が必要になります。
そのために日頃から、

●精製水、ミネラルウォーターなどを備蓄しておきます。

●人工呼吸器の加湿器用蒸留水パックを備蓄しておきます。

●近くの給水施設の場所を確認しておきます。

●経管栄養食を備蓄しておきます。

 

【ガス停止】

●カセットコンロを用意しておきます。

●ガス供給会社に確認をしておきます。

 

【新型ウイルスのパンデミック】

“ウィルスをもらわない” “ウィルスを移さない”、家族での危機管理が大切です。
流行の兆しがあれば、

●マスクを必ず着ける。

●手洗いとうがいを小まめに行う。消毒剤で手を殺菌する。

●人ごみへの外出をしない。

●蚊に刺されないよう気をつける。

 

パンデミック時は社会機能が混乱し、医療機関も患者で溢れかえります。自宅で長く待機することも起こりうるため、最低2週間分の食料と水、解熱剤や在宅医療物品を備蓄しておきます。 人工呼吸器を使う子どもをどのように守るのか、予め主治医に相談しておくと良いでしょう。

緊急
緊急
緊急